さんまとユリをたずさえて

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さて。

 

と。

 

 

 

ほんとはまだ痛い気持ちもあるのだが、やっぱ今書かないとタイミングがもうないよなぁ。と思うので、書く。

 

長いです。とても長いです。

あしからず。

 

 

 

 

ミルはとんでもないネコだった。それだけは言える。

 

結婚したのが22年前の4月23日。そして、ミルをダンナの友達のうちからもらい受けたのが5月のゴールデンウィーク。

つまりは結婚生活=ミルとの生活だったのだ。どんだけの付き合いだ。

 

初めてまともに「ペット」として最初からいたミル。

 

よくある、膝でゴロゴロ~・・・という絵を想像していたのに、実際はまったくもってかわいげのないネコ。

触れば「ギャ~!」だの「シャ~!」だの言われ、飼い主のワタシやダンナでさえ、そうそう触れない。他人なんてとんでもないって話。遊びに来た友達をケガさせたことも何度かありありで。

 

避妊手術のため、初めて連れて行った病院では大暴れし、飼い主であるワタシの手をざっくりやりやがってドボドボ血が噴き出すほど。

その時の先生に「白猫のメスは一番気が強いですよ。」と言われ、マジかよ~ポーンとか思われされる。

 

冬の夜はかろうじて布団に入ってきたりするが、寝返り打っただけで足をひっかかれるので、こっちが気を使って寝るしかなく。とにかくとにかく気難しいネコだった。

 

けど。

 

うちの結婚生活で、一番の離婚危機が訪れた時。

 

ダンナと二人、こりゃもう離婚かなぁ~と膝つきあわせて話し合ってた夜。

ストトトっとやってきたかと思うと、二人の真ん中にだま~って座り込んでじ~~~~っと。

 

へ~。ミルでさえ、こういう時仲裁しようって思うんだぁ。おもしろいなぁ~。。。

 

って。

 

涙流しながらミルを撫でた。たぶん、その時もシャ~って言われたと思うけど。へへ。

 

 

 

 

 

その後、離婚問題はクリアされたけど、ミルには受難の時期が訪れた。

 

だいすけはなこの登場だ。

 

自分と親のうちらしかほとんど知らないミルは、たぶんきっと、自分のことも人間だって思ってたとこあったと思う。

 

だから、ちっちゃくてピーピーなくだいすけのこともはなこのことも、とてもじゃないが、仲間だとは思ってなかったように思う。半径2メートル、いや、視線の先に入るだけでイライラした様子だった。

 

その後実家に帰ることになり、さらにイライラの対象は増える。

そこらをピョンピョン跳ね回るガキどもがいやでいやで、ミルはリビングの出窓を自分の拠点として、常に上から他のネコやうちらのことを見下ろす生活をすることになる。

 

晩年、病院に行くことになり、院長に「背骨が曲がっちゃってるわよ~。」と言われたが、同じ場所で、同じ格好で寝てるんだもん。そりゃ背骨も曲がるかぁ~。。。と思ったが、他に居場所もない奴をそうさせてしまったことをとても悔やんだ。

 

 

とにかく、その窓辺から、ミルはすべてをずっと見続けてきた。

 

他の子のように、飼い主に甘えるそぶりも見せず、横目で冷ややかに見てるようにさえ思えた。

 

なつかないミル。かわいげのないミル。

 

いつもワタシとも対等で、ケンカしてぶつかって。そういうことが飼い猫なのに出来るミルは、今となれば大したもんだなぁと心から思う。すげぇ奴だった。

 

 

1年8か月前。

 

ボロボロになったミル。

 

どっか具合が悪いのはわかっていたんだけど、彼女の性格から病院生活が耐えらえるのかなぁという思いから、いつ病院に連れて行くのか悩んでいた。

そんでも、も~無理だなぁと病院に連れて行ったら、即入院、即ヤバイよって先生に言われとほほほほ~って。

 

正直、そのまま。病院も行かずに朽ち果てるのもミルの運命かなぁとか思ったりもしてた。だから治療方針を考えるのもすんごく迷った。

ミルは自然に、そのまま何もせず逝くのがベストなんじゃないか。

いや、そもそも自然ってなんだ?、

どんだけなついてなくても、飼い主である自分の責任はどう果たせばいいんだ???

 

そっからミルに寄り添う生活が始まる。

 

もしそのままにしていたら、やっぱワタシの中に何も残らなかったよなぁと。やらしてくれたんだろなぁ。。。

 

病院に行った後。通院だけじゃ間に合わなくて、いわゆる補液生活が始まる。

毎日夜、背中に針を刺してちゅ~っとお薬液体を注入するのね。

 

そんな大変なこと、ミルがさせてくれっかねぇ?とか思う。

 

病院でこれをやるとき、そりゃあもうシャ~!!言い放って、先生のこと噛もうとするから。

そのたび「すんません!すんません!」って飼い主謝り倒すのよ。こっぱずかしい。ババアのくせに気が強くてすいませんって。自分の悪いとこばっか似ちゃった子でって。

 

そういうと、百戦錬磨の先生は「いい子じゃないの~。すんごく。」って言ってくれるの。

 

どこが~???って、飼い主のワタシが一番思う。こんだけ具合悪くなっても威嚇するのだけは忘れないミルが???

 

 

ところがねぇ。。。

 

家で実際これを始めてみると驚くことに、まったくもって怒らないのよ。

そりゃ痛いからって逃げようとしたりはすんだけど、そんでもちゃんとおとなしくやらしてくれんの。へ~ってびっくりした。

 

そして、このくらいから今までずっと一人でいたミルさんが、ひょこひょこって自分の巣から出ては『なんかくで~』って寄ってくるようになった。

どんだけ老いても鼻だけは効くようで、魚なんか焼いたらまっしぐらにやってくる。大したもんだね。猫の嗅覚も。

 

ミルは結局、腎臓がダメになっていったんだけどね。だから病院では処方されたエサを当然お勧めされた。

け~どもうね。年も年だし。食いたいもん食うだけ食わせたらいいやってんで、ほっとんど食べるものは変えなかった。

 

魚も大好きだし、ハムとか生クリームとか。

そんで、一番好きなのは、これがなんとサラミね。サラミ。あはは。

サラミなんて、人間からしたらほっとんど匂いなんて漂わないと思うんだけど、隣の部屋でサラミ食ってても一目散にやってくるわけ。も~笑っちゃうよウシシ

 

冬になったら、そうやってやってきては、あったかいこたつ布団の上で、ワタシとダンナの間に挟まってウツラウツラしてみたり。

 

この1年8か月。この晩年になって、ようやく愛玩動物としての役目を果たしてくれました。

それもエラかったなぁ。。。。。。。。。

 

 

 

 

最後の最後まで、「この数値で食べられる子は、ほかに見たことありません。」と看護師に言わしめたミルさん。そして、なくなる3日前、薬を飲ます院長の指を噛んだんだとDASH!あはははは。

 

 

 

日曜の午後、ワタシが差し出したおやつを2口3口食べた後。

 

いつもよりも前足をウニウニ動かして、何かを訴えていたミルさん。

意識のあるうちにワタシが会うのが最後だと、自分ではわかってたんだろか。。。

一緒に帰ろうって言ってたのか。ワタシに甘えたかったんだろか。

 

もういよいよ意識がなくなって、午後から夜の10時過ぎまで一緒にいた。

一緒に帰ろうよって何度も何度も言ってんのに、一晩浅い息ながら頑張り続けてた、ミル。

 

こりゃ、一人で死ぬってことなんかなぁと思った。

 

孤高のネコだったミル。

 

ワタシのことなんか関係なく、勝手に死ぬからお前はいらねぇ。

・・・そう思ってんのかなぁ。それもそれでミルかもなぁ。

 

そう思ってその日は帰った。

 

 

次の日も仕事を少し早く上がって病院に行くと、ほんっとに虫の息だったけど、かろうじてミルはまだ生きていた。

 

それから2時間見てたけど、低空飛行ながら変わりがなさそうで。こりゃワタシがいても変わんないかぁと夕方帰ろうとした。

 

先生によろしくねって。看護師さんにも挨拶して病院を出て車に乗って。

ふとサイドミラー見たら、看護師さんが慌てて走ってきた。すぐにミルだってわかったから車から降りたら、

 

「今、息止まりました!!」

 

そう言われて。

 

なんつうタイミングだ!この一瞬行ってたら会えずに終わってたよ!!

 

戻ると、先生も看護師さんも勢ぞろいでミルの心音聞いてる状態。なんだよ、おい!ミル!!

 

「・・・う~ん。大丈夫。戻ったよ。」

 

そう言われて腰抜けそうになる。なんだよ、おいおい。びっくりするじゃあないか。

覚悟しててもそう思わずにいられない。

 

「・・・やっぱ、もう少しいます。」

 

「そうね。そうしてあげて。」

 

そう先生と言葉を交わし、ミルのそばにいた。

 

手を握りながら、こりゃミルが行くなって言ってるとしか思えなかった。一緒にいてねって。

 

いさせてくれたんだぁ。。。ミルのやつ。

 

帰ろうとした直前、ダンナから連絡があって。自分も帰ろうとしてた時だったからこなくていいよって言ったんだけど、ミルに呼び止められたすぐ後、ダンナもやっぱ来てって。

それから1時間かかったんだけど、ミルはちゃ~んとダンナのことも待っててくれたよ。

 

親子3人でね。

 

こっから始まったんだよなぁって。

 

最後は一緒に、最初と一緒にって。

 

そうしたんだろか?ミルは。

 

 

そして考えた。ワタシは大きな勘違いをしてた。

 

ミルは決して、一人でいるのが好きな、変わったネコではなかった。

 

ほんとは。

 

ミルも自分を見てって思ってたんだろか。だから最後くらい自分だけって思ってほしいんだろか。

ミルはミルなりに、とてもワタシたちを思ってくれてて。だけど、それがうまく伝わらないことがあったんだろか。

 

そう考えたら、今までどんだけ我慢してたんだろうって。

申し訳なくて、その健気さに涙が止まらんくて。

 

これはワタシの考えだから、間違ってるとこもあると思う。

 

ただ。間違いなく言えるのは、ミルはすご~く、ワタシたちを愛してくれてたってこと。

 

それがほんっとに伝わってきて。本当に感謝と愛でいっぱいだよ。

 

 

ブーケ2

 

 

最後の最後だけは、やっぱちょっと苦しそうにしてた。

 

息が詰まりそうな様子のミルを見かねて院長呼んでもらって。

 

「いよいよだから辛そうに見えるけど、本人はそうでもないから大丈夫だよ。」

 

 

先生わかってたんだと思う。それが最後だってこと。うちらの目の前でのどの詰まりを吸引してくれたんだけど、それから一度心音聞いて、そしてもう一回吸引して、心音聞いて。。。。。。

 

「はい!正真正銘、これで終わり!!」

 

目がガラス玉みたいに、くろ~く大きく開いたまんま。

 

「・・・終わり?」

 

「そう!終わり!」

 

終わったねぇ。。。ミル。。。

 

 

先生に言われて、やっと帰れるねぇって。ようやく楽になったミルを抱きしめた。

 

わ~!!!って溢れるものが止まらなかった。ただただ抱きしめて、ぐらんってなった首に、あ~死んだんだぁって思わされる。

 

あんだけ意志の強かったミルの、意思がなくなった体が、もんのすごく愛おしかった。

 

エラかったねぇ。エラかったねぇ。頑張ったねぇ。頑張ったねぇ。

 

ごめんねぇ。こんな飼い主で、ほんとにごめんねぇ。

 

ありがとねぇ。一緒にいてくれてありがとねぇ。いさせてくれてありがとねぇ。

 

いろんな思いがその一瞬に溢れた。

 

もうシャー!って言わなくなったミル。優しい愛だけの存在になったミル。

 

あ~。。。そんでも、あの頃がとても懐かしい。。。

 

 

 

 

 

 

こんなにも存在の大きな子だったことに、今さらながら気づかされた。

 

ワタシは、ミルのこともとても愛していた。

 

けど。

 

ミルがこんだけワタシを愛してくれていることに、気づかなかったバカな飼い主だ。本当にごめんね。ミル。

 

あなたがいなければ、ワタシはネコに関わることのない人生で終わってたかもしれない。うちの子たち、保護した子たち、みんなあなたから始まったことだ。まさに我が家の歴史の1ページ目にあなたはいた。

 

 

 

さよなら、ミル。

 

やっぱりとても寂しいよ。

 

けど、きっとずっと一緒だね。これからも一緒に生きよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミルが、この1年8か月。ず~~~っとワタシに付き合わせてくれたので、思いのほか落ち込みすぎてない。

お互いやることをきっちりやり切った。そう思えるのがワタシを救ってるんだと思う。

 

このために、いやなはずの治療もさせてくれてたんだろか?

 

だとしたら、それもやっぱすごくね?

 

ほんっとにほんっっっっとに、すげぇやつだった。ミルは。

 

すげぇネコだったなぁ。。。

 

 

 

 

 

 

 

今日。

 

ミルは土に還った。

 

さんまとユリをたずさえて。

 

 

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ダンナが一本は多くね?と言ったがね。

 こんだけありゃあ、あの世の旅がどんだけ長くても足りるだろってなもんよ。あはは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな話であったよ。

 

なっがいながい、ミルさんのおはなし。


偉大なネコの、はぁなぁしっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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